待合室での過ごし方

こんにちは。動物看護士の石井です。                                                      日中は汗ばむ季節となりましたがみなさんいかがお過ごしでしょうか?                                                             狂犬病予防接種、ノミ・ダニ予防、フィラリア予防が始まる4~6月は一年で病院が一番混みあう時期でもあります。

病院には様々な理由で様々な年齢・性格の子が来院されます。                                                         予防接種をしにきた健康な子、病気で弱っていて通院している子、生まれて初めて病院に来た生後間もない子など、、、。 そこで今回はたくさんのワンちゃんネコちゃんが出入りするこの季節にちなんで、待合室の過ごし方についてお話します。

来院の際、ワンちゃんはリードをつけるかキャリーケースに入れましょう。                                                 ネコちゃんはキャリーケースや洗濯ネット等に入れましょう。                                                              いつもと違う環境のため、動物たちは緊張していることが多いです。普段おとなしい子やお利口な子でも、何かの刺激で飼い主様も予想のつかない行動をとる場合があります。いつでもコントロールできるようリードは短めに持ち、離さないでください。ケースに入れている子は出さないようにお願いします。

人も動物も大好きで誰にでも近寄って挨拶したがるわんちゃんも多くいますが、病気や怪我でナーバスになっている子や他の動物が苦手な子もたくさんいます。恐怖心を与えて病院嫌いにさせてしまったり、興奮させて容態が悪化することもあります。また、感染症のリスクも高まります。なるべく動物同士近づけないようにしてください。 また、小さなお子様をお連れの方は、お子様が怪我などされない為にも目をはなさず、むやみに動物に触れないようお気をつけください。

吠えて鳴きやまない、落ち着かない場合はお外や車内でお待ちいただいてかまいません。その際は「外(車)にいます。」と一声かけていただければ、順番がきましたらお呼びいたします。 暑くなってきましたので、熱中症にならないようお気をつけください。

もし、院内で排泄をしてしまったら遠慮なくスタッフにお声かけください。こちらで処理・消毒いたします。血尿や下痢の場合には、尿・糞便検査を行う場合もあるのですぐに片づけずに必ずスタッフにお声かけいただくようお願いします。

なるべくお待たせする時間が短くなるようスタッフ一同努めてまいりますので、トラブルのない安心できる環境作りにご協力お願いいたします。

混合ワクチン

こんにちは。動物看護士の藤島です。                                                                          まだ肌寒い日もありますが大分過ごしやすい季節になりました。

今月は、わんちゃんねこちゃんの混合ワクチンについてお話したいと思います。                                                混合ワクチン接種は、伝染病に対する抵抗力つまり免疫をつけることを目的として行います。

まず混合ワクチンで予防できる病気を紹介します。                                                                      わんちゃんでは、犬ジステンパー・犬パルボウイルス感染症・犬伝染性肝炎・犬アデノウイルス2型感染症・犬パラインフルエンザ・犬レプトスピラ感染症などがあります。この中でも、レプトスピラ症は「人獣共通感染症」と呼ばれ」人間にも感染します。                                             ねこちゃんでは、猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症・猫汎白血球減少症(猫伝染性腸炎)・猫白血病ウイルス感染症などがあります。特に、白血病ウイルス感染症は感染すると根本的な治療法がなくいずれ死亡する危険性の高い病気です。

次に混合ワクチンの接種時期ですが、子犬・子猫は母親譲りの免疫(移行抗体)を持っています。この移行抗体を持っている間は病気にかからないのですが、ワクチンを接種しても効果が得られない時期でもあります。移行抗体がなくなる時期は個体差がありますので、生後60日を過ぎたころに1回、その1か月後くらいに1回追加接種をする必要があります。 その後は1年に1回の間隔で毎年接種することで病気の感染を防いでいきます。                またわんちゃんの場合、狂犬病ワクチンと混合ワクチンを同時に接種することはできません。狂犬病ワクチンを接種した場合は1週間後に混合ワクチンを、逆に混合ワクチンを先に接種した場合は1か月あけてから狂犬病ワクチンを接種する必要があります。

混合ワクチンは、元気と食欲があり健康状態に異常がなければ接種することができます。                                            水戸動物病院では数種類のワクチンを用意してあります。接種するワクチンは、わんちゃんねこちゃんのライフスタイルによって変わってくるので、担当の獣医師との相談をお勧めします。

病気にかかってしまう前に予防を。恐ろしい感染症から皆様の愛犬・愛猫を守ってあげてください。                                            

予防シーズン到来です。

こんにちは。動物看護士の石井です。                                                              朝夕はまだ寒いですが、日中は暖かく過ごしやすい日がふえてきましたね。桜も開花したようです。

さて、春といえば狂犬病、ノミ・ダニ、フィラリアの予防が始まる季節です。                                         当院の患者様も続々と来院されています。

昨年話題となったマダニが媒介するウイルス感染症、“重症熱性血小板減少症候群(SFTS)”はご存じでしょうか?ニュースでもかなり報道されたので覚えていらっしゃる方も多いかと思います。SFTSウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染し、発熱、倦怠感、消化器症状等を引き起こす感染症で、死亡例もでています。国立感染症研究所の調査によると、お隣の栃木県でもSFTSウイルスを保有するマダニが発見されたとのことで、茨城県にも同ウイルスを保有するマダニがいる可能性は十分あると考えられます。このマダニはワンちゃんにもよく寄生するマダニで、決して珍しいものではありません。                                   ダニは最高気温が12~13℃を超えてくる春から秋にかけて活動が活発化します。厚生労働省もSFTS流行期はダニの活動が活発化する春から秋と考えられると警告しています。暖かくなってきた今、予防を始める時期です。月に1回、首のあたりにお薬を垂らすことでノミ・ダニの予防ができます。ワンちゃんだけでなく、飼い主様ご自身の健康のためにも予防をしましょう。

フィラリアの予防ももうすぐ始まります。                                                           フィラリア症は蚊によって感染する病気です。体内に入ったフィラリアは数か月かけて皮下から血管、最終寄生場所となる心臓や肺動脈に移動します。感染直後のフィラリアは目では見えないくらい小さいですが、成長すると全長15~30センチ程のそうめんのような白く細長い姿になります。                                                                 感染してしばらくは症状が何も現れないことが多く、徐々に咳、元気・食欲が無くなる、お腹が膨らむ、血尿等がみられ、死に至ることもある恐ろしい病気です。                                                                   フィラリア症は蚊が発生して1か月後から蚊が終息して1か月後まで、月1回お薬を飲ませることで予防できます。地域差はありますが、、当院の患者様の多くは6月から12月、早い方で5月から予防を始めています。                                 フィラリアのお薬は、シーズン初めに血液検査による感染確認を行い、感染していないことを確認したうえでの処方となります。  また、フィラリアの感染の有無を調べる際、同時に健康診断をお勧めしています。せっかく採血するのであれば、その子の健康状態も同時にチェックしてみませんか。健康診断は外部の検査機関を利用するため結果が出るのに約1週間かかりますが、通常の院内検査と比べればかなりお安く実施できます。

健康そうに見えても、実は体の中では何か起こっているかもしれません。また、その子の健康状態を見た目だけでなく数値でも把握しておけば、いざ体調を崩したときには、より速やかな治療につながることもあります。

大切な家族、そして自分自身のためにも、予防できるものはしっかりと予防していきましょう。                         

 

狂犬病予防接種を受けましょう。

こんにちは。動物看護士の藤島です。                                                                          今月はかなりの量の雪が積もりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?                                                   雪かきのために、筋肉痛になったり、雪ではしゃぐわんちゃんもいれば、コタツの中から出てこな~い、なんて飼い主様からさまざまなお話を聞きました。

今回は、もうすぐ狂犬病予防接種が始まる時期ということで、狂犬病の恐ろしさと予防接種の大切さについてお話したいと思います。

皆様、「狂犬病」についてどこまで知っていますか?                                                                 狂犬病は犬に限らず、ヒトを含めたすべての哺乳類に感染します。                                                      感染経路は咬傷がもっとも多く、感染している動物の唾液に含まれるウイルスが咬まれた時の傷から侵入します。                                     有名な症状としては、水などの液体を極端に恐れる恐水症や、名前の通り狂暴化するなど様々です。                                            致命率は100%と言われており、発症するとほぼ間違いなく亡くなってしまうとても怖い病気です。

狂犬病は、日本では第二次世界大戦から戦後にかけてかなりの流行がありましたが、昭和25年に「狂犬病予防法」が施行され、野良犬を捕まえたり、飼い主に登録と予防接種を義務付けることで、昭和31年以降は発生していません。

しかし最近では、昨年の7月に台湾で52年ぶりに野生のイタチアナグマから狂犬病がみつかり、そのイタチアナグマに咬まれた狂犬病ワクチン未接種の子犬が発症したというニュースがあり、とても身近なものになっています。                                               それ以外にも、日本にも海外から狂犬病に感染した動物が持ち込まれる可能性や、狂犬病流行地のロシアとの貿易が多い地域では、ロシア船から不法上陸した犬が確認されているため、いつ入ってきてもおかしくない!という状況にあります。

このように現在日本では発生が見られませんが、常に発生の危険と隣り合わせだということ、わんちゃんの命だけでなく人間の命を守るためにも一人でも多くの飼い主様に、今一度狂犬病について考えていただけたら嬉しいです。                                            とても恐ろしい狂犬病の発生や流行を防ぐためにも、年に一回の狂犬病予防接種を受けさせてあげましょう。

シニア犬について

こんにちは。動物看護士の石井です。                                                2014年に突入し早1か月が過ぎようとしています。                                                 本年もスタッフ一同頑張ってまいりますのでどうぞよろしくお願いいたします。

さて、近頃飼い主様と「今年も無事に年を越せましたね~」「今年も1年頑張ってもらわないとね!」なんて会話をよくしています。                                                                        一般的に、7歳以上の犬はシニア犬と呼ばれています(人間でいうと45歳前後)。                    近年では、獣医学の発達・普及、飼育環境の改善、飼い主様の意識の向上等でペット達の平均寿命は延びています。                                                                当院に通われるワンちゃんも7歳以上の子はたくさんいらっしゃいます。                          そこで今回はシニア犬についてお話します。

シニアというと、少し抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。私も同じです。我が家には今年10歳になる大型犬がいますが、まだまだ元気!若い頃と何ら変わりない!と思いつつも、ふと年をとったんだなぁと感じることが増えてきました。                                                       人間の何倍ものスピードであっという間に年をとるワンちゃん達。シニアライフを快適に過ごすためには飼い主様がしっかりと愛犬の年齢を自覚し、早めの準備をしておくことが重要です。

ワンちゃんの外見や行動からわかる老化のサインはたくさんあります。痩せてきた、毛艶がなくなってきた、目がしろくなってきた、イボのようなものが増えた、口臭がある、動作が鈍く寝ている時間が増えた等。   しかし毎日一緒にいると変化に気づかないこともありますよね。例えば週に1回ブラッシングやスキンシップも兼ねて普段のお手入れより念入りに時間をかけて身体の隅から隅まで触ってあげる時間を作ったり、ワンちゃんを飼っている方とお喋りすることで今まで気づかなかった何気ない変化に気づくこともあるかもしれません。

フードはシニア用の総合栄養食に徐々に切り替えましょう。療法食を除く一般的なフードにはパッケージを見るとだいたいのものに適正年齢が記載されていますね。パピー・アダルト・シニア等ありますが、必要な栄養素は年齢によって変わってきます。その子の年齢に合うフードを選んであげましょう。

安全に生活できるよう、お部屋の工夫もするといいでしょう。家具の角や柱のようなぶつかりやすいものには、その子の目線に合わせてクッション等でガードしたり、フローリングは滑りやすいのでカーペットやマットを敷いて足腰に負担がかからないようにしてあげましょう。足腰がふらついてしまう場合はトイレを行動範囲内、いつもいる場所の近くにしたり、お外で排泄する子は抱っこしてその付近まで連れて行ってあげましょう。

老化に伴い病気になる可能性も高まります。病気が進行してしまうと治療が困難になることも少なくありません。年をとってきたなぁと感じたら、年に1~2回は健康診断を受けることをお勧めします。

いつまでも快適に心穏やかに過ごせるよう、愛犬と今一度向き合い、生活環境を見直してはいかがですか。

犬猫のデンタルケア

こんにちは。動物看護士の藤島です。                                              今年も残すところあと少しですね。

今日はデンタルケアについてお話したいと思います。

みなさん、わんちゃんねこちゃんのデンタルケアと歯のトラブルについてどのくらい知ってますか? 

歯のトラブルとして代表的なものは歯周病で、これは年をとるごとに多くみられるようになります。 歯周病は口の中の食べかすなどが歯に蓄積して歯垢となり、それを放置することで歯石になり、口臭が強くなったり、重度になると歯肉炎を起こして歯が抜け落ちたり、内臓にも負担がかかることもある病気です。

 

この歯周病の予防対策として一番簡単なものは、歯磨きです。                              これは、人間と同じ感覚で歯磨きをすることで歯垢を取り除き歯石をできにくくすることが目的です。

歯ブラシを口に入れることに慣れていない子は、いきなり歯磨きをしようとすると嫌がって口を開けてくれなくなったり、歯ブラシを見ただけで逃げるようになってしまったりするようになってしまう場合もありますので、最初は少しずつ慣れさせることから始めましょう。                                             歯ブラシがだめなら、軍手やガーゼなどで歯をこすってあげることでも効果があります。

また食事管理でも対処することができます。                                                                        動物病院には歯垢が付きにくく歯石ができにくいフードもありますので、 どうしても歯磨きができない子はこのようなフードを利用するのもお勧めです。

しかし、もうすでに歯石がガチガチに付いて歯周病になっている子には逆効果なこともあります。         そんな状態の子には、全身麻酔をかけて歯石を除去することが必要になります。

歯のことでお悩みがありましたらこの機会にでもお気軽にご相談ください。