看護師ブログ

NURSE BLOG

犬猫の不妊手術について

2015/09/02

こんにちは。今年の4月に入社いたしました動物看護師の樫村です。
至らない点が多いと思いますが、先輩看護師や獣医師、飼い主様から学び
日々成長していきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。

さて今回は動物の不妊手術についてお話ししたいと思います。
当ホームページにも載っていますが、さらに詳しく説明いたします。

不妊手術とは、生殖器を取り除き繁殖能力を失わせることです。
オスの場合を去勢、メスを避妊といいます。
どちらも生後6ヶ月齢ほどから行うことができます。

まず、去勢手術についてです。
オスとして性成熟する前に行えば、マーキングやマウンティング、
遠吠えなどの防止が期待できます。
また、メスに対しての興味が薄れるのでメスをめぐるオス同士のケンカの
予防にもにもなります。そして精巣を取り除くので精巣から出るホルモンの
影響により起こる病気(精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、前立腺肥大、会陰ヘルニアなど)を
防ぐことができます。
当院では基本的に日帰りで手術を行うことができます。

次に避妊手術についてです。
発情がこなくなりますので、猫では発情期特有の鳴き声
犬では発情出血の心配がなくなります。
また初回発情前に手術を行うと乳腺腫瘍の発症率を大幅に下げることができ
子宮蓄膿症や卵巣腫瘍の予防にもなります。
当院では基本的に術後1日入院していただきます。また、犬の場合
発情中(出血終了から1~2ヶ月)を避けて行います。

もちろん不妊手術にはデメリットもあります。
繁殖能力がなくなりますので、後から子供が欲しくなっても叶いません。
また太りやすくなるので、肥満から心疾患、呼吸器疾患、関節疾患、消化器疾患のリスクが高くなりますが、これらは体重をコントロールすることで防げるものです。

茨城県は犬猫の殺処分数で上位にいます。

今月から、茨城県獣医師会による避妊去勢手術助成事業(1頭につき2000円の助成)も実施されております。

万が一脱走してしまった際などに交配して望まれない命を増やさないためにも
愛犬、愛猫が適正時期になりましたら、是非ご家族で話し合ってみてください。