看護師ブログ

NURSE BLOG

「ちょっと〇〇しちゃって~」

2015/02/13

こんにちは。動物看護師の石井です。                                                                     まだまだ寒い日が続いていますね。

さて、日々の飼い主様との会話の中で、「ちょっと〇〇しちゃって~」という言葉をたまに耳にします。

「ちょっと人間の食べ物をあげてしまった」 人間にとっては体に良いものでも動物にとっては不要だったり害となるものはたくさんありますし、必要な栄養バランスも違います。例えばうちの子牛乳をあげると喜んで飲むんですという話をよく聞きますが、牛乳に含まれるカルシウムを多く摂取すれば尿石の原因になります。尿石症になれば種類や症状によっては手術しなければならない場合もあります。そうなってしまったら一大事です。ちょっとだけ~と思っても、体の大きさの違う動物にとっては毎日の積み重ねでかなりの量になりますし、栄養バランスも崩れてしまいます。おねだりされるとついあげたくなってしまいますよね。人間だけ食べてこの子だけ我慢させるなんて可哀想と思う方もいるかもしれませんが、後々病気になり毎日薬を飲んだり手術したりするほうがよっぽど可哀想とは思いませんか?総合栄養食と書かれたフードはそれとお水を与えていれば必要な栄養素をバランスよく摂れるよう作られています。人間の食べ物は与えず、総合栄養食をメインに、どうしてもおやつをあげたいときには動物用のものを少量にしましょう。

「ちょっと目を離したすきにいたずらしてしまった」 ペットシーツやティッシュをちぎったり、家具を噛んでボロボロにしたり、台所で盗み食いしたり、、、。いたずらといってもキリがないですね。飼い主様によっては「あぁ、またやっちゃった」と日常的な出来事と認識している方もいらっしゃるのではないでしょうか?笑い話で済めばいいですが、消化の出来ない異物を飲み込んでしまった場合、緊急手術となることもありますし、最悪死に至ることもあります。いたずら癖を治すのはなかなか難しいので、飼い主様が日頃からいたずらされる可能性のあるものをワンちゃんネコちゃんの届くところに置かない等徹底して気を付けることが重要になってきます。

「ちょっと具合が悪いけど様子を見た」 様子を見てたら元気になりました~となれば一先ず安心ですが、様子を見てたらどんどん調子が悪くなり来院したころにはもう手遅れとなったら悲しいですよね。ワンちゃんネコちゃんたちのちょっとした変化、元気や食欲、なんだかわからないけど何かがいつもと違う等、それにいち早く気付くのはやはり普段ともに生活をしている飼い主様です。何かいつもと違うと感じたら、速やかな来院をお勧めします。症状や相談したい内容によっては、こんなくだらないことで病院にいってもいいの?と思う方もいるかもしれませんが、行かないで後に大きな病気が発覚して後悔するよりも、獣医師に直接この程度であれば少し様子を見ましょうと言われるほうがずっといいですよね。

飼い主様が「ちょっと」と思っていても、その後大きな問題を引き起こすこともあります。                                       問題が起きる前に、今一度日々の生活や皆さんの意識を見直してみてはいかがでしょうか。

今年も今現在元気な子は引き続き健康で、病気と闘っている子は少しでも長く穏やかに過ごせるよう、私も出来る限りお手伝いできればと思います。